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褒めると叱る 社員が伸びるのはどっち?その1:褒める2つのポイント
褒めるのと叱るのはどちらが社員は伸びるのでしょうか?
そんなことを考えたことはありませんか?
教育も含めて、世の中の大勢は「褒める」に偏っていると思います。
しかし、本当に褒めて人は伸びるのでしょうか?
ちょっと考えてみました。
誰が誰を褒めればいいのか?
あるアメリカの大学の研究では、「幼少期に母親から温かい愛情を受けていたかどうか」で年収に100万円以上の差があるという結果が出ています。
・母親と温かい幼少期を過ごした人は、仕事で成功する傾向にあります。
・年を取ったとき認知症になる確率も低いことがわかりました。
ということなのですが、これは幼少期の話で、大人になってからも有効なのかどうかは疑問が残ります。しかも、会社の人間関係は家族とは違います。この情報を読んで、社員を褒めればいいというのは早合点でしょう。
ちなみに、このデータは「母親」との関係に限るということです。一方、幼少期の父親との関係が人生の幸福度に関与してくるのは75歳を過ぎてからとも言われています。
男性の社長が社員を褒めた場合、定年後に幸せを感じることになるということのようです。
この点から考察すると、
・男性社員が女性を褒める
・女性社員は男性を褒める
ということが効果的だと思われます。
どう褒めればいいのか?
次に、別の大学の実験を紹介します。
思春期初期の子どもたち数百人を対象に、知能検査のかなり難しい問題を10問やらせます。ほとんどの生徒がまずまずの成績で、終わった後で、褒め言葉をかけました。
「まあ、8問正解よ。良く出来たわ。頭がいいのね。」
「まあ、8問正解よ。良く出来たわ。頑張ったのね。」
さらに、もっと難しい問題を見せて、難しい問題と前回レベルの問題のどちらを選択するのかを聞いたところ、頭の良さを褒めたグループは、前回レベルの問題を選び、頑張りを褒めたグループは難しい問題にチャレンジする傾向が出たと言います。
つまり、結果を褒めるのと努力を褒めるのとでは、チャレンジ精神が違ってくるということです。
褒めるポイントは、
結果と努力に分かれます。
・いい結果が出た場合は、結果と努力を両方褒める
・いい結果が出なかった場合は、努力を褒める
ということになります。
仕事の現場でも、褒めることが推奨されることが増えました。褒められることで、自尊心が向上し、自信が付くので、成長しやすいというのは、正しい考え方のようです。
しかし、褒めることで、
・自信過剰になる
・できると思って仕事の手を抜く
・他人を批判し始める
という問題も生まれます。
つまり、褒めるだけではダメだということですね。
この点、もう少し考えてみます。
「部下を褒めても成長しないと思っている上司のための
褒め方・叱り方研修」
承っています。